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マネジメントと規格 <ISO規格と関連の海外動向>
2012(H24)年4月1日号
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MS 実務の視点 サニーヒルズ コンサルタント事務所
http://www.ms-jitsumu.com
ms05@ms-jitsumu.com
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ISOマネジメントシステムの運用に関係する、ISO等の国際機関の動向
及び 品質管理、環境管理、マネジメントに関連する海外の動向について
“実務の視点”から英文ウェブ情報を選び、お伝えします。
偶数月の隔月発行とさせていただきます。
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■■■■■■■■■■■■ 目 次 ■■■■■■■■■■■■
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■ 1.ISOマネジメントシステム規格の表現の統一
■ 2.2004年版ISO14001の改定作業が開始
■ 3. EUの一国一認定機関制度の英国での混乱
■ 4.認定機関の国際組織を詐称するウェブサイト ■ 5.ISO9001/14001取組みで期待できる利益
■ 6. 中国で企業の社会的責任に関する認証制度を検討中
■ 7. 米国FDAのGMP品質システム検査のISO13485認証による代替
■ 8. 米国中高生、技術系学歴が就職に有利と思うが履修には及び腰
■
■ そして
■ [連載] ISO規格関連 -ちょっとひとこと! <その81>
■ ★家電大手の経営危機とISO9001認証制度‐顧客満足の軽視
■
■ [ウェブサイト “MS 実務の視点” 新着情報(2〜3月)]
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1. ISOマネジメントシステム規格の表現の統一化 −英国品質協会記事
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すべてのマネジメントシステム規格の表現の統一の方向を示す文書であるISO Guide83 (上位構造、マネジメントシステム規格の同一文章、共通用語と定義*)について様々なウェブサイトで報じられている。これは、ISO9001/14001両規格の両立性と整合性を図るISO176/ISO207の共同チームによる2005〜2006年の検討の結果が、全規格を対象とすべきとして技術管理評議会に否定された後の2度目の検討作業の結果である。ISO Guide83の全規格共通の規格構造(条項と順番)は実質的に現在のISO9001方式であり、94年版ISO9001方式に近い構造の他のマネジメントシステム規格には外見上で大きな変更となる。Guide83についてISO中央事務局は何の発表も行っていない。規格や認証関連機関の発表や論評を、英国のコンサルティング組織Clark Qualityが引用しているCQI(英国品質協会*)の解説記事を中心にまとめると次の通り。
◆規格の構造(条項名と順番)と各条項の文章をすべてのマネジメントシステムに全く同一なものとする。
◆特定のマネジメントシステム別の文章を必要とする規定については、共通文章の中に「XXXXマネジメントシステムは……」という文章が含まれている。
◆各マネジメントシステムに特有の規定を追加できるが、これにより共通文章に影響を与えてはならない。
◆共通定義の他に、マネジメントシステム別の定義を追加することはできる。
◆Guide83作成の動機は、多数のマネジメントシステム規格が作成される中で同じ意図の規定が異なって表現され、審査員の規格解釈のばらつきの要因となっているとの認証取得組織の不満に対応すること。
◆今後作成、改定されるすべてのマネジメントシステム規格はGuide83に則った構造と文章になる。
◆今年発行予定のISO39001(道路交通安全マネジメントシステム)がGuide83を適用する最初の規格であり、2013年発行予定のISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)の改定版がこれに続く。
(Clark Quality: News、March, 2012)
http://www.clarkquality.co.uk/2012/03/iso9001-iso14001-structure-development/
[関連情報] 2006(H18).8.31号 No.1
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2. 2004年版ISO14001の改定作業が開始−英国環境NPO記事
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現行ISO14001の改定作業開始に関して様々な環境関係機関が報じている。いずれの内容も一致しており、改定に期待感を持った記事であるように思える。英国の環境活動支援機関IEMA(環境経営評価研究所*)の記事を中心にまとめると次の通り。
◆ 2011年秋に発足した改定作業部会の最初の会議が2/22〜24のベルリンで開かれ、改定作業が始まった。
◆改定は、2011年の「将来の挑戦」研究グループの結論である24件の主要推奨事項を基礎とする。
◆これには、ISO14001と組織の経営戦略との連関、供給連鎖への影響、環境成績の改善、利害関係者の参画、外部への情報発信、社会的責任、温暖化ガス排出、省エネルギーなど他の規格との関係が含まれる。
◆組織が現在の問題に対応するだけでなく、将来の環境問題にも取り組むことを可能とし、2020年代半ばまでは通用するような規格とする。
◆ISO Guide83の規格構造を採り入れる。
◆次の会議は6月にバンコクで行う。3年以内の改定版の発行を目指す。
◆ISO14004は6ケ月遅れで改定作業を開始する。
(IEMA: News, 07-03-2012)
<http://www.iema.net/news/envnews?aid=20226>
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3. EUの一国一認定機関制度の英国での混乱−UKAS発表
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英国の適合性認定機関UKASは2/10、2010年1月に始まった一国一認定機関制度の英国での混乱に対応した英国政府の事業革新及び専門能力省*(BIS)の声明を歓迎する発表を行った。BIS声明は“非認定”認証を提供する“認証機関”が増加しているとの英国認証機関協会*の通報に対する反応として出されたと前置きをしたものとなっている。英国にはUKAS以外に認定機関が存在していたから、その事業がそのまま続いていることを指しているのかもしれない。声明の要旨は次の通り。
◆EU規制(EC765/2008)に基づく英国の適合性評価認定方針*によると、適合性評価機関は国家認定機関(現在はUKAS)の認定を受けることを推奨している。
◆そして、第三者適合性評価を必要とする企業、政府と自治体が、国家認定機関に認定された適合性評価機関を利用することを推奨している。
◆英国の認証機関は、EU規制の意味での“認定”は国家認定機関からしか受けることができない。
◆如何なる認証機関も“認定”されていないのに“認定”されているかに振る舞えば市場欺瞞からの企業保護法*違反で訴追されることになろう。
(UKAS: UKAS News, 10 February 2012)
<http://www.ukas.com/media-center/news/news-archive/2012/BIS_issues_
guidance_on_provision_of_certification.asp>
[関連情報] 2009(H21).11.1号 No.3
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4. 認定機関の国際組織を詐称するウェブサイト−UKAS非難声明
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UKAS(英国適合性認定協会*)は2/13、世界の認定機関の団体IAF(国際認定フォーラム)と同様の認定機関の国際組織であることを詐称するUniversal Accreditation Federation を非難する声明を発表した。このウェブサイトには、構成メンバーとしてIAFに参加する各国の認定機関の名前とマークがJABやJIPDECを含み列記されている。UKAS声明はUniversal Accreditation Federationに対してその参加団体一覧からUKAS名とマークを削除するよう要求すると共に、他の認定機関に注意を呼びかけている。
ISOマネジメントシステム規格の認証、認定を巡る一連の欺瞞事件の新しい形ではあるが、UKAS声明はUniversal Accreditation Federationの正体やそのウェブサイト公表の動機の推定、UKASの被る損害には触れていない。
(UKAS: UKAS News, 13 February 2012)
<http://www.ukas.com/media-center/news/news-archive/2012/Misleading_claim_
made_by_the_Universal_Aggreditat.asp>
[関連情報] 2011(H23).7.1号 No.4
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5. ISO9001/14001取組みで期待できる利益−米国品質誌記事
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Quality Digest誌2月号は、ハーバード大学教授で品質、環境、労働安全の各マネジメントシステム規格の企業の業績改善効果を研究するM.Toffel氏のこれまでの研究結果に関する対談記事を掲載している。規格取組みの利益に関する同氏の発言の趣旨は次の通り。
◆規格取組みの負荷は明確だが、利益は計測困難。特に学者にはデータ入手が難しい。
◆ISO14001取組み組織は非取組み組織より、汚染水準低減が進み、環境規制違反が少ない。
◆ISO9001取組み組織は非取組み組織より、売上増加、従業員数増加の速度が大きく、数年後の組織の生残り率が高い。労働災害ゼロ達成率が高いという波及効果を見つけたこともある。
◆顧客がISO9001取得を供給者に要求するのは、製品不良の減少、納期達成率の向上、重大な生産障害の起きないことを期待するからである。
◆小規模組織の方が規格取組み効果を挙げ易く、把握し易い。
(Quality Digest:INSIDE QUALITY INSIDER、Articles, 02/01/2012)
<http://www.qualitydigest.com/inside/quality-insider-article/harbard-business-
school-professor-discusses-importance.html>
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6. 中国で企業の社会的責任に関する認証制度を検討中−米国で対応検討会
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ANSI(米国規格協会*)の3/12付け記事の要旨は、次の通り。
◆中国がISO26000を基準とした国家規格の認証制度を検討中であることがわかった。
◆検討の一環として昨年11月に中国の認証機関の団体(CCAA)と適合性認定機関(CNAS)の代表団が欧米に派遣され、ANSIも訪問を受けた。
◆中国が米国の反応や要望に関心があるように思われたので、4/2に米国の関係者との情報交換と対応を議論する自由参加の会議を開催する。
(ANSI: News and Publications, March 12, 2012)
<http://www.ansi.org/news_publications/news_story.aspx?menuid=7&articleid=3181>
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7. 米国FDAのGMP品質システム検査のISO13485認証による代替‐業界誌記事
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米国の医療機器業界ウェブ情報誌MassDeviceの3/28付け記事の概要は次の通り。
◆FDAは、ISO13485:2003(医療機器−品質マネジメントシステム−規制目的のための要求事項)の監査報告書を提出した組織の GMP品質システム検査を、以降1年間免除する制度の試行を6月から開始する。
◆商品化事前承認(PMA)、事前承認検査又は原因追求検査は免除対象外である。
◆試行に参加できるのは、医療機器の米国内での販売が登録され、GMP品質システムを確立している組織で、参加申請までにISO13485の認証を取得している場合に限られる。
◆試行期間がどれ位になるかは決められていない。
(MassDevice: medical Device Industry News, March 28, 2012)
<http://www.massdevice.com/blogs/massdevice/us-fda-further-explains-its-
pilot-program-iso-13485-audits>
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8. 技術系学歴が就職に有利と思うが履修には及び腰−米国の中高生意識調査
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ASQ(米国品質協会*)が調査会社に委託して昨年12月に行った中高生713人と中高生を持つ両親327人に対する電話調査の結果を1/31発表した。概要は次の通り。
◆将来の大学卒業後の就職に最も有利な教科としては、中高生の34%が医学を、26%が工学を挙げた。
◆最も就職機会の少ないと職業としては19%が教師(19%)を、17%が弁護士を、16%が実業家を、11%が営業を、11%が会計士を挙げた。
◆技術系(STEM:科学、技術、工学、数学)職業に関心を示した中高生の67%がそのための障害に関して懸念を表明した。
◆障害としては、26%が教科履修のための費用と時間、25%が数学と科学の成績が不十分、25%が履修科目が多く勉強が大変をそれぞれ挙げた。
◆技術系職業に関心を持つ両親の53%が、自分の子供達がそれを実現するのは容易でないと答えた。
◆その26%が技術系教科に対する教師の教え方の問題を挙げ、18%が技術系教科の成績が悪いことを挙げた。
◆中高生の54%が数学を最も苦手と言い、44%が科学が最も難しいと答えた。
◆中高生の51%が放課後の勉強や読書時間よりパソコンでインターネットを閲覧する時間の方が長いと答えた。
◆技術系職業を目指すための障害の背景には、長い勉強時間の必要があるのかもしれない。
(ASQ: Press-release, Jan 31, 2012)
<http://www.asq.org/media-room/press-release/2012/20120131-stem-
careers-survey,html>
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記事は情報を編集者の視点で読み解いたものです。情報の詳細、発信者の意図
は原情報をお読み下さい。編集者は、読者の本記事の使用による如何なる結果
にも責任を負いません。 - *印の固有名詞は編集者の和訳 -
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■■■ [連載] ISO規格 -ちょっとひとこと! <その81> ■■■
★家電大手の経営危機とISO9001認証制度‐顧客満足の軽視
家電大手の深刻な経営状態が様々に報じられているが、4月2日付け日経新聞のコラム「経営の視点」はこの原因を分析し、各社が進める事業再建のための経営改革の取組みを概括している。コラム子は、経営危機の直接原因を設計から製造までを一貫して自前で行う伝統的な垂直統合ビジネスモデルによる高コスト体質であるとしつつ、真の問題は「消費者が歓迎する商品を出せなくなった」ことだと断じている。これはISO9001規格が狙いとする顧客満足の問題であり、家電各社はその認証を取得している。
品質保証規格は第二次大戦後の米国国防省の調達武器の品質確保のための購買基準に始まるが、これが1987年に『不適合を防止することによって顧客満足を得ることを第一の狙い』とするISO9001規格(1章)として国際標準化された。顧客満足とはつまるところ製品が売れるという状態であり、規格の意図は1970〜1980年代に不良がない、故障しないということで世界を席巻した日本製品並みの品質を追求することであった。すなわち、不良品でなければ売れるという時代であった。
1980年代に日本式品質マネジメントが世界で取入れられた結果、1990年代には製品に不良がないのは当たり前という状態になった。この時期に改定作業が行われた2000年版は、顧客満足は顧客のニーズと期待を満たすことで実現するという考えに立つこととなった。これは同年代の市場競争のグローバル化という情勢に対して提唱された実務のマーケティング論と軌を一にしている。すなわち、企業が永続し成長するには顧客が創造・維持されなければならず、それには顧客満足を軸にした売れる仕組みとアイデア・発想の新機軸が大切であるという考え方である。
00年版は「顧客のニーズと期待を満たすことへの有効性に焦点を当てた品質マネジメントシステムの要件」を規定しており(0.3項)、旧版の伝統的な品質保証の上に製品の顧客満足を追求する規格である。規格は、不良品を顧客に出さないための日常業務管理(7章)に加えて、変化する顧客のニーズと期待を満たし続けるための製品の継続的な改善に関するトップマネジメントの戦略的判断の必要を規定している(5.6.3項)。
コラム子は、家電各社が「物の良さ」に頼り、競争激化に対して設備の大型化と安売りで対処してきたという戦略上の過ちを指摘し、3社の新社長の経営改革の方向を示す「驚きと感動を与える商品をわいわいとつくる風土」「商品開発で冒険をする意気込み」「開発リーダーの若返りを図る」という言葉を肯定的に受けとめている。これは、各社の品質マネジメントが94年版以前の不良の防止にのみ焦点を当て、狙いを00年版以降の顧客満足に拡げなかったということである。このことは基本的に家電各社の過失であるが、『顧客要求をかろうじて達成したと顧客が受けとめれば顧客満足である』『継続的改善には製品の改善は含まれない』という規格解釈に基づいて、形式だけの顧客満足度調査の有無だけで顧客満足追求の規格適合性を判断する認証制度の責任でもある。
家電大手の製品の品質評価は確立しており、登録証取得を理由として製品を選ぶ顧客は誰一人としていない。製品を売るために登録証は必要ないのに取得しようとするから、顧客満足を軽視することになり、無意味な様々な形式の実行を強制される。家電大手の現状は、審査員の言うままに登録証の維持にのみに精力を費やしていては会社を潰すことにもなるという見本とみることもできる。経営者や管理者は、自分の頭で考えて自らの組織の発展のために役立てるよう規格を解釈し実践するべきである。登録証が必要なら結果として手に入るのである。
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■■■■■ [ウェブサイト:MS 実務の視点]新着情報 (2〜3月) ■■■■■
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★ 論評(我田引水)―認証制度運営の疑問と問題
101. 不適合な是正処置−JABの信頼性向上対策(3/26)
★ 論評(我田引水)―組織の取組みの疑問と問題
102. 日常点検表の管理者承認印 ― 百害あって一利なしの形式(2/25)
★ 閑話(枝葉末節)―認証業界よもやま話
101. 認証審査で不合格の事例がないというのは本当か(2/15)
★ 実務の視点による ISO9001の解説
36. 7.2.1項 製品に関連する要求事項の明確化(3/29)
35. 7.1項 製品実現の計画(3/24)
24. 5.5.1項 責任及び権限(2/7)
★ 英語で読み解くISO9001/14001
52. 組織の運営方法に適した形式とは(3/15)
51. 要員の適格性確認とは(3/5)
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2012(H24)年2月1日号
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ISOマネジメントシステムの運用に関係する、ISO等の国際機関の動向
及び 品質管理、環境管理、マネジメントに関連する海外の動向について
“実務の視点”から英文ウェブ情報を選び、お伝えします。
今年は偶数月の隔月発行とさせていただきます。
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■■■■■■■■■■■■ 目 次 ■■■■■■■■■■■■
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■ 1. ISO19011改定版発行
■ 2.ISO、危機管理の規格 ISO22320を発行
■ 3. 2010年末現在のISOマネジメントシステム認証登録数統計
■ 4.初の中国製ISO規格
■ 5.ISO9004:2009は無用の長物
■ 6. ANABも認証機関に対する顧客満足度調査
■ 7. 米国国家経営品質賞は民間表彰制度化の方向か
■ 8. 米国では勤労精神はどこに消えたのか
■ 9. Rio+20 予定議事の内容
■ 10. シェールガス、立ち止まる時
■ 11. 排出権取引業界がEUに制度へのてこ入れを要請
■
■ そして
■ [連載] ISO規格関連 -ちょっとひとこと! <その80>
■ ★ 認証審査で不合格の事例がないというのは本当か
■
■ [ウェブサイト “MS 実務の視点” 新着情報(12〜1月)]
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1. ISO19011改定版発行−ISO発表
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ISO中央事務局は12/6、“品質・環境マネジメントシステム監査のための指針”規格であるISO19011の初版(2002年)が改定され、2011年版として発行されたことを新聞発表した。認証審査の基準が認証機関認定基準のISO/IEC
27001:2011に織り込まれたことを契機とする改定であるが、新聞発表では改定趣旨について苦しげな説明をしている。要旨は次の通り。
◆ 多くの組織が複数のマネジメントシステム規格に取り組んでおり、これらに係わる内部監査を調和のとれたものに、可能ならば統合したいと望んでいる。
◆初版はISO9001とISO14001のみを対象としていたが、改定版はこの要望と多数のマネジメントシステム規格の監査の複雑さを反映したものに拡大した。
◆改定版は複数のマネジメントシステムの融合を促進し、内部監査の単一化を促進し、監査の効率化、重複削減、監査による通常業務の妨害の低減に寄与することになろう。
◆初版に対して、リスクの概念を追加し、監査チームと監査員の監査遂行能力をより明確にし、対面・現地調査でない遠隔監査を認めている。
◆もうひとつはISO/IEC17021:2011との関係を明確にしたことである。認証審査はこちらの規格に従うが、ISO19011にも有意義な指針を見つけるかもしれない。
(ISO中央事務局: News, Ref.:1492, 2011-12-06)
<http://www.iso.org/iso/pressrelease.htm?refid=Ref1492>
[関連情報] 2011(H23).5.1号 No.4
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2. ISO、危機管理の規格 ISO22320を発行−ISO発表
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ISO中央事務局は、危機管理及び事件対応に関する新規格の発行を12/21、新聞発表した。要旨は次の通りであり、この時期の作成の狙いや他の同種の規格との整合性についての説明はない。
◆ 規格は、ISO22320:2011 公共安全−危機マネジメント−事件対応に関する要求事項であり、TC223(公共安全)が作成した。
◆ 規格は、人命を救い、苦痛と損傷を緩和し、健康、救難活動、水や食料供給、電気と燃料供給のような基本活動の継続を確実するのに役立つ。
(ISO中央事務局: News, Ref.:1496, 2011-12-21)
<http://www.iso.org/iso/pressrelease.htm?refid=Ref1496>
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3. 2010年末現在のISOマネジメントシステム認証登録数統計−ISO発表
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ISOは例年の通り2010年12月時点でのマネジメントシステム規格登録件数統計、The
ISO Survey-2010、を12/1に発表した。昨年から詳細が有料となり、公表は地域別と、各10の最多登録、最多増加国の単年度データのみ。ISO中央事務局の註釈は次の通り。
◆全規格合計登録が1,457,912件に達した。増加率は6.23%。
◆対前年で登録数増加の大きいのは、ISO22000(食品安全)の34%とISO/IEC 27001(情報セキュリティ)の21%。
公表統計から読み取れる登録事情は次の通り。
◆ 日本の登録件数に関しては、ISO9001,14001とも初めて対前年減少となったが、件数はまだJAB発表の件数を大きく上回っている。
◆統計は6規格を含むが、ISO9001と14001の登録が大半である状況は変わらず、2010年でも両規格の登録数が全体の93%を占める。
◆登録総数では中国が圧倒的で、6規格全体で世界の26.7%。更に年間登録数増加の69.4%が中国であり、178ヶ国に拡がったとISOが主張する認証制度が依然中国頼みである実態を表している。
◆規格別、国別では、ISO/IEC27001の日本のダントツの首位が揺るがない他、中国のダントツ振りの更なる伸長が続くなど、情勢に大きな変化はない。
□ISO9001(品質) 1,109,905件で対前年+4%(前年は+8%)。中国(ダントツ:日の5倍)、伊(横ばい)、露(更に躍進)、西、日(59,287:3→5位に)、独、英。
□ISO14001(環境) 250,972件で増加率+12%(前年は+18%)。中国(さらに大幅増で日の2倍に)、日(35,016)、西、伊、英、韓と順位不変。
□TS16949(自動車) 43,946件で増加率+7%(前年は+5%)で頭打ち傾向。中国が更にダントツ(韓の3.5倍)、韓、米(2→3位)、独、印、日(前年と同じ1195件)
□ISO13485(医療機器) 18,834件で増加率+15%。前年は+24%と頭打ち傾向。件数拮抗しながら米が独を抜いて首位に。この後にその2/5程度だが伊が伸び英を抜き、次いでスエーデン。中は件数が1/3に減って3→8位に。日は7位(539件)
□ISO27001(情報安全保障) 15,625件で増加率+21%(前年は40%)。日はなお増加。ダントツだが世界シェアは40%(前年42%)に。他は印、英、台と不変。
□ISO22000(食品安全) 08年から統計に。登録件数18,630件で増加率34%(前年は69%、前々年は99%)となお伸び盛り。中国が更に70%増でダントツ確保。他はギリシャ(3→2位)、トルコ、ギリシャ、印、台、ルーマニアと順位不変。日は増加数2位で8位に浮上(482)。
(ISO中央事務局: News, Ref.:1491, 2011-12-01)
<http://www.iso.org/iso/pressrelease.htm?refid=Ref1491>
[関連情報] 2010(H22).12.1号No.3
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4. 初の中国製ISO規格−中国放送局ウェブ版記事
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CRI(中国国際放送局)のウェブ版CRI onlineの12/29の日本語版記事の要旨は次の通り。中国のISO枠組み重視の姿勢がうかがえる。
◆国家基準化管理委員会と交通輸送省は29日、ISO/PAS18186(貨物コンテナ・RFID貨物輸送タグシステム)を公布した。
◆この規格は1978年に中国がISOに加盟して以来初めて中国の専門家達が起草した国際規格である。
◆このシステムは現在、中国から米国、日本、カナダ、マレーシアなどへの多くの国際航路で適用されている。
(CRI online: News, 2011-12-29)
<http://japanese.cri.cn>
[関連情報] 2008(H20).11.1号No.6
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5. ISO9004:2009は無用の長物−英国のブログの発言
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ISO9001関連事項に関する見解を活発に発表しているShaun Sayers氏主宰のブログ“capablePeople
Blog”の12/16付けの標題「ISO9004:2009−実用的な使い道はあるか?」の記事の趣旨は次の通り。実務の視点と合致する。
◆ CapablePeople討論グループでは「誰かISO9004の改定2009年版を実用化している企業を知らないか」という疑問から討論を開始した。
◆ 個人としては、ISO9001の解説という位置づけの旧版にはそれなりの価値を見出していたが、改定版がISO9001と全く無関係の文書となったことに驚いた。
◆ 当時は誰がこんな規格を要望したのかとも考えたが、2年経った今では誰がこれを実際に活用しているのかと思うこととなった。
◆ 最大限の努力で調べたが、業務に用いている人は誰ひとり見出せなかった。
◆ QMS認証をISO9001より高度なものとするために作成されたという人がいるが、その証拠となる情報を知らない。
◆ 旧版を失った上に、完全な無用の長物(white elephant)の作成のためにどれだけの時間と金が費やされたのであろうか。
(CapablePeople Blog: December 16th,2011)
<http://blog.capablepeople.co.uk/>
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6. ANABも認証機関に対する顧客満足度調査−ANAB発表
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英国の適合性認定機関のUKASは2005年以降、四半期毎に認証機関に対する認定サービスの顧客満足度調査を行い、公表しているが、米国の適合性認定機関ANABは2010年12月に行った顧客満足度調査とその結果に基づく処置を、1/27に公表した。回答には本音が現れているようで興味深い。その概要は次の通り。
◆ 質問状の回収は42/113機関であり、回収率は37%である。
◆ 情報連絡、認定審査リーダー、認証審査立会い審査員、ウェブサイト、認証市場拡大、認定業務方法というANABの重要な業務に関する意見を求めた。
◆ 回答は全体として大変肯定的であったが、次の要改善点が見つかり、処置をとった。
□認証機関との情報交換に関するANAB方針の明確化とANAB職員への啓蒙
□認証機関からの技術的質問に迅速に答える体制の確立
□見解を認証機関に効果的に伝える認定審査員の能力の向上
□認定審査員間の指摘のばらつきの減少への継続的取り組み
□認証市場拡大及びウェブサイト検索数増加への継続的取り組み
(ANAB: Heads Up, Issue:219, 2012/01/27)
<http://www.anab.org/media/34453/hu219.pdf>
[関連情報] 2005(H17).7.31号No.5
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7. 米国国家経営品質賞は民間表彰制度化の方向か−関係機関動向情報
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連邦予算削減の特別委員会(NCFRR)により2011年度表彰への資金支出を停止されたことへの対応についてAQS(米国品質協会*)などの発表がある。総合すると、連邦政府の制度としての存続を断念し、民間の資金による表彰制度への移行を模索しているように読み取ることができる。
(ASQ: Media Room, November 23,2010)
<http://asq.org/public/media-room/asq-fiscal-commission-letter-20101123.pdf>
(Baldrige.com: December 12th,2011)
<http://www.baldrige.com/baldrige/baldrigestate_programs/baldrige-program-update/>
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8. 米国では勤労精神はどこに消えたのか−品質情報誌
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日本の成功から1980〜1990年代に世界でもてはやされ、ISO9001や米国国家経営品質賞にも取り入れられた人間重視の経営が米国で忘れ去られたという嘆きの論文が標題“Where’s
the Loyalty?”で、ウェブ品質情報誌QualityDigestに掲載されている。勤労精神欠如に関する記述の概要は次の通り。
◆ 時代は変わった。目の回る速さで企業が生まれ潰れる。仕事もそうなる。
◆ もはや人々は就職し、仕事人生をその企業で全うしようと考えなくなった。
◆ 今日多くの企業で勤労精神(愛社心)の欠如が深刻な問題となっている。
◆ 短期収益しか頭にない経営は、従業員を必要により雇用し解雇すればよい存在だとみなす。
◆常に解雇に怯える人々は、短期的利益としての転職の機会を常にうかがう。
◆幹部が自分を富ませるために会社の金庫あさりをしていると考える人々からは、不正自制力が低下する。
◆迅速で短期の利益追求至上主義が企業全体に浸透し、その実現による自己の利益の追求を他人を犠牲にしても図る。
◆同僚との人間的関係は出世を目指す競争者同士の関係になる。
◆人々は自分の評価が低いと感じ、仕事を無価値なものと考えるようになる。
(Quality Digest: Quality Insider, Columns, 01/31/2012)
<http://www.qualitydigest.com/inside/quality-insider-columns/where-s-loyalty.html>
[関連情報] 2003(H15).1.28号 No.1
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9. Rio+20 予定議事の内容−文書漏洩
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英国の企業向け環境情報誌BusinessBreenのウェブ版は、親会社Gurdian紙が今年6月のリオデジャネイロでの国連持続可能な開発会議(リオ+20)の予定議事を入手したとして、その内容を報じている。議事に関する部分の趣旨は次のとおり。
◆ 1992年の地球サミットでは190人の各国首脳は法的強制力のある環境保全協定への署名を迫られたが、今回は特定の到達目標や時間制約を含む強制力のある合意の文書に署名を求められることはない。
◆ 代わりに、国連が貧困の減少と消費の抑制と定義する世界的グリーン経済へ向けての各国の自主的な到達目標と活動を設定するよう要請される。
◆ 新しい持続的発展目標(SDGs)の具体的内容はRio+20の前に政府間で決められるが、海洋、食料、エネルギー、水、消費、持続可能な都市が優先課題となると考えられる。
◆ 極端な貧困や多重収奪から人々を開放するために2000年に国連が決めた10の世紀目標をはずしてはならない。
◆ 国連環境計画(UNEP)は、資金面でWTOやFAOと同じ位置づけになるだろう。
(BusinessGreen.com: News, 11 Jan 2012)
<http://www.businessgreen.com/>
[関連情報] 2011(H23).12.1号 No.7
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10. シェールガス、立ち止まる時−環境シンクタンク
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米国の環境専門家用ウェブ情報誌 Environmental Expertは、米国の環境問題シンクタンク、World
resources Institute(WRI)の記事を引用掲載している。概要は次の通り。
◆ シェールガスは世界のエネルギー供給の枠組みを大きく変えようとしており、20世紀初頭の石油ブームの再現の様相を呈している。
◆ しかし、世論は潜在的環境問題と経済利益かで大きく分かれている。
◆ 懸念される環境問題は、地域環境悪化と地球温暖化への悪影響の2つである。
◆ 前者は、”fracking”と呼ばれる水力破砕式採掘方法のもたらす地下水や大気、居住環境、土地利用、野生動物、植生への悪影響。
◆ 後者は、高温暖化ガスであるメタンの生産や輸送中の漏洩と、安価な天然ガスの出現による高価な再生エネルギーの開発と使用の停滞の可能性である。
◆ シェールガス開発をこれ以上進める前に、問題を深く考える必要がある。
◆ WRIは次の2点について2012年の早い時期までに調査を行う。
□水の取得とガス井の掘削からガス輸送に至る全生産過程での温暖化ガス排出量。□シェールガス供給の米国と世界のエネルギー市場、特に再生可能エネルギーへの影響。
(Environmental Expert:News, Dec.20,2011)
<http://www.environmental-expert.com>
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11. 排出権取引業界がEUに制度へのてこ入れを要請−環境シンクタンク
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英国の企業向け環境情報誌BusinessBreenのウェブ版は、12/15付き記事で、最近の低迷する排出権料金に根をあげて業界がEU委員長に書簡を送ったことを報じている。記事の概要は次の通り。
◆ 炭素料金は12/6の底値トン当たり6.77ユーロから12/14には更に6.30ユーロと低下した。
◆ 健全な価格こそが、クリーン技術への投資を促進し、EUの制度への世界の信頼をもたらす。
◆ 書簡では、最近の炭素多量排出企業に対するEUの省エネルギー指令の結果でさらに炭素料金が低下するだろうと警告されている。
(BusinessGreen.com: News, 15 Dec 2011)
<http://www.businessgreen.com/>
[関連情報] 2010(H22).1.1号 No.9
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記事は情報を編集者の視点で読み解いたものです。情報の詳細、発信者の意図
は原情報をお読み下さい。編集者は、読者の本記事の使用による如何なる結果
にも責任を負いません。 - *印の固有名詞は編集者の和訳 -
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■■■ [連載] ISO規格 -ちょっとひとこと! <その80> ■■■
★ 認証審査で不合格の事例がないというのは本当か
ほとんどどの組織も認証審査となると緊張する。不合格という判定への恐れが原因である。一方、審査員の間では過去に不合格となった事例はないと自嘲気味に語られる。これには審査の実態を見透かした世間の噂に抗することのできない不本意な状況に置かれた審査員の無力感が背景にある。しかし、ISOマネジメントシステム認証制度の枠組みに照らすと、不合格事例がないというのは当たり前である。
なぜなら認証機関は規格適合性を検査して合否を判定する「検査機関」ではない。その役割は適合組織に登録証を発行することである。実際、米国では「登録機関」と呼んでおり、日本でも以前は「審査登録機関」であった。認証機関は、組織の経営管理の枠組みがISO規格の定める要件を満たしているという、いわゆる、組織のマネジメントシステムの規格適合性を認証するためにある。審査員が適合性を評価し、その適合しているとの判断を根拠にして、認証機関がその組織を適合組織と認める。この事実は認証機関の適合組織名簿への記載と登録証の発行により組織と第三者に明らかされる。認証審査はこのために行われるのであるから、目的は適合の実証であり、適合性の評価、判断はその手段である。
これについては、ISO/IEC17021規格*1の中の認証機関の登録証発行の基準において明確にされている。すなわち、認証機関は、審査員が検出した不適合に対する組織の修正及び是正処置の計画、又は、結果の有効性を証拠で確認するか又は容認してからでないと認証の決定はしてはならないと定められている。これは、審査員が不適合を検出しても、組織が適切に是正すれば認証機関は登録証を発行するということを意味している。適切な是正処置であるかどうかは審査員の判断であるが、その評価が1回限りとか、是正処置にもたつくと審査を打ち切り、不合格とするというような規定はない。すなわち、認証制度の枠組みでは、初回審査で規格不適合があるとか、効果的に是正されないというような理由で組織を不合格にするということは想定されていない。
さらに突っこんで解釈するなら、この規定は、認証を求める組織に対しては登録証を発行するのが認証機関の責任であることを示唆するものである。ISO/IEC17021規格の序文にあるように認証制度が経済取引の発展を図るものであるからには、制度の諸機関の活動は基本的に適合組織を増やすことに資するものでなければならない。組織の是正処置が有効であることの審査員の判断が規定されているのは、有効と判断できるまで組織に是正処置をやり直させることを意図している。審査員がどのようにすれば不適合が解消するかを伝えることはコンサルティング業務として禁止されているが、個々の是正処置への有効性判断を提示し、やり直させるという行為は上記規格が規定している。これは、審査員が不適合を無くすることを指導していることに他ならない。
つまり、認証審査は、組織のマネジメントシステムの合否を判定する活動ではなく、問題を見つけて解消させ、登録証を発行できる条件を整える活動である。実際に認証機関や審査員が認証制度のこの枠組みを意識して審査を行っているかどうかは別として、認証機関がISO/IEC17021規格を満たしているからとして認定されているからには、認証審査で組織を不合格にすることはないし、時期が遅れるかもしれないが申請したすべての組織に登録証が発行される。認証審査で不合格になった組織が過去に無いというのは黒い噂ではなく、真実でなければならない。
*1:ISO/IEC27001:2011、適合性評価―マネジメントシステムの審査及び認証を行う機関に対する要求事項
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■■■■■ [ウェブサイト:MS 実務の視点]新着情報 (12〜1月) ■■■■■
http://www.ms-jitsumu.com
★ 論評 我田引水
100. 認証制度信頼性向上が目的のISO/IEC17021改定(1/11)
★ 解説 ISO9001/14001 誤った取組み
53. 外注先の検査結果の確認は受入検査として不適(1/27)
52. 最新版管理に不要で無益な文書管理台帳(1/19)
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マネジメントと規格 <ISO規格と関連の海外動向>
2011(H23)年12月1日号
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MS 実務の視点 サニーヒルズ コンサルタント事務所
http://www.ms-jitsumu.com
ms05@ms-jitsumu.com
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H23.11.1号を所定の時期に発行できず遅くなりましたので、 9〜11月にウェブで報じられた情報をまとめて
H23.12.1号として発行します。
なお、次号はH24.2.1号として、2月上旬発行となります。
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■■■■■■■■■■■■ 目 次 ■■■■■■■■■■■■
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■ 1.シックスシグマ法がISO規格に
■ 2.IT情報セキュリティ事故管理のISO規格の発行
■ 3. ISO、記録に関するマネジメントシステム規格を発行
■ 4.原子力施設の非常事態への備えに関するISO規格の発行
■ 5.ISO26000がEU推進の企業の社会的責任取組みの指針のひとつに
■ 6. 規格のもたらす経済利益定量化のISO法を開発
■ 7. ISO、リオ+20に向けて地球環境保全への貢献を訴える冊子を発行
■ 8. UKAS、認証制度推進活動の成果を発表
■ 9. RABQSA 地球環境保全の観点で資格証を電子発行に
■ 10. 米国国家経営品質賞の消滅の危機
■ 11. 岐路に立つ米国製造業の競争力
■ 12. 改正RoHSが欧州議会、欧州理事会で承認
■ 13. IEA、世界は回復できない気候変化に向かっていると警告
■ 14. IPCC科学者のeメール漏出で気候変動科学の欺瞞が明るみに
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■
■ [ウェブサイト “MS 実務の視点” 新着情報(9〜11月)]
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1. シックスシグマ法がISO規格に−ISO発表
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9/14のISO中央事務局新聞発表の要旨は次の通り。
◆ Six Sigmaは、Motorola社の登録商標である。
◆ このISO規格化により、この方法が強固な、統一されたものとなる。また、 ISOの名前がこの方法の信頼感を高める。
◆ 規格は第1部がDMAIC手法(5段階方法論)、第2部が用具及び技法の2部構成。
(ISO中央事務局: News, Ref.:1461, 2011-09-14)
<http://www.iso.org/iso/pressrelease.htm?refid=Ref1461>
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2. IT情報セキュリティ事故管理のISO規格の発行−ISO発表
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10/19のISO中央事務局新聞発表の要旨は次の通り。
◆ISO/IEC27035:2011 情報技術―セキュリティ技術―情報セキュリティ事故マネジメント。
◆規格は情報セキュリティ事故と脆弱性の検出、報告、評価の指針を規定する。
◆規格は、事故の悪影響を防止、低減、及び、事故からの回復のための適切な管理を開始することを含み、組織が事故に対処するのを助ける。
◆規格はISO/IEC27001:2005(情報技術―セキュリティ技術―情報セキュリティマネジメントシステム)の全般的な考え方に立脚している。
◆規格は、従来のISO/IEC TR18044:2004に置き換わる。
(ISO中央事務局: News, Ref.:1479, 2011-10-19)
<http://www.iso.org/iso/pressrelease.htm?refid=Ref1479>
[関連情報] 2010(H22).1.1号 No.2
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3. ISO、記録に関するマネジメントシステム規格を発行−ISO発表
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11/16のISO中央事務局新聞発表の要旨は次の通り。
◆ ISO30300 情報及び文書化―記録に関するマネジメントシステム
◆ 規格は最近の相次ぐ企業統治不祥事に鑑みて、企業が企業情報を迅速に効果的に公開するのを助けるために作成された。
◆ 規格は、組織の経営目標や戦略に沿って記録を作成し管理する体系的な取組みの方法論を規定する。
◆ これにより、保管、検索、情報再使用、訴訟及び債権回収などに関して費用対効果に優れた方法で記録を管理できる。
(ISO中央事務局: News, Ref.:1487, 2011-11-16)
<http://www.iso.org/iso/pressrelease.htm?refid=Ref1487>
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4. 原子力施設の非常事態への備えに関するISO規格の発行−ISO発表
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11/23のISO中央事務局新聞発表の要旨は次の通り。この時期の発行は規格作成所要期間から見て福島事故とは無関係。
◆ ISO11320:2011 核臨界安全性―非常事態への備え及び対処
◆ 安全対策は人命や健康、生活、財産、環境に悪影響を及ぼすような核臨界事故を起こさないことに向けられるべきだが、その可能性は存在する。
◆ 規格は核臨界事故の結果を効果的に軽減する処置の確立と実行に関する判断基準を規定している。
◆ この規格をどの程度必要とするのかは、施設が有する臨界リスクに依る。
◆ 規格はISO/TC85(核エネルギー、核技術及び放射性防護)のSC5(核燃料サイクル)によって作成された。
(ISO中央事務局: News, Ref.:1489, 2011-11-23)
<http://www.iso.org/iso/pressrelease.htm?refid=Ref1489>
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5. ISO26000がEU推進の企業の社会的責任取組みの指針のひとつに−ISO発表
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11/29のISO中央事務局新聞発表の要旨は次の通り。ISO26000は既存の社会的責任取組み指針との関係を調整して作成されたとされるが、このEUの処置では国際標準たるISO26000が他の指針と並列に扱われている。
◆ 欧州委員会(EC)は最近、2011〜2014年の企業の社会的責任取組みの戦略を見直した。
◆ 従業員1000人以上のすべての欧州の企業は2014年までに社会的責任への取組みが求められる。
◆ ECは、企業がこの取組みに際して、ISO26000、国連のグローバルコンパクト、OECDの多国籍企業行動指針のいずれかを考慮することを推奨している。
(ISO中央事務局: News, Ref.:1490, 2011-11-29)
<http://www.iso.org/iso/pressrelease.htm?refid=Ref1490>
[関連情報] 2010(H22).10.1号No.1
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6. 規格のもたらす経済利益定量化のISO法を開発−ISO発表
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10/6のISO中央事務局新聞発表の要旨は次の通り。
◆ 各国ISO加盟機関や民間機関が規格のもたらす経済的利益を調査、報告することが多いが、それらを相互に比較することはできない。
◆ これに鑑みてISOは、Roland Berger Strategy Consultants社の協力を得て、規格の利益を評価、定量化する方法を開発した。
◆ これに基づく最初の調査を、10ケ国の広範囲な業種と規模の11企業について行った。
◆ これら企業では規格の利用によって、年間売上が0.5〜4%向上したことがわかった。
(ISO中央事務局: News, Ref.:1471, 2011-10-06)
<http://www.iso.org/iso/pressrelease.htm?refid=Ref1471>
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7. ISO、リオ+20に向けて地球環境保全への貢献を訴える冊子を発行−ISO
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ISOは、地球サミット20年目の2012年6月にリオデジャネイロで開催予定の国連持続可能な開発会議(リオ+20)に向けて、地球サミット以来ISO規格が地球環境保全にどのように貢献してきたかを説明する冊子を発行した。9/15のISO中央事務局新聞発表の概要は次の通り。
◆この冊子では、ISO規格がどのように機能してきたかを簡潔に説明し、国際社会が達成した具体的事例を挙げている。
◆ISO14000系規格は、地球サミットで議論された持続可能な発展の実現を支援するというISOの公約を具体化したものである。
◆ISO14064、14065は、温暖化ガス排出測定の国際的に合意された枠組みとなっている。
◆地球環境に関連する経済面、社会面でも様々な貢献をしている。
(ISO中央事務局: News, Ref.:1462, 2011-09-15)
<http://www.iso.org/iso/pressrelease.htm?refid=Ref1462>
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8. UKAS、認証制度推進活動の成果を発表−品質誌記事
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英国のISO,TQMコンサルティング組織、Clark Qualityは9/26、UKAS(英国適合性認定協会*)が、認定・認証制度の効用に関する政府や民間の経済界の認識の向上を図るために実施してきた“認定への認識向上活動”の、2008〜2011年を総括した結果を報じている。これまでにも具体的事例が断片的にUKASから発表されているが、記事には、政府各部局幹部との会合、分野別研究会、発表会、公報冊子の定期送付などの政府への各種の働きかけなどがまとめられている。記事からは、UKASが認定・認証事業の発展を目指して各界へ広範囲な働きかけをしていることが凡そうかがわれる。
(Clark Quality: News、September 26th, 2011)
< http://www.clarkquality.co.uk/category/news/>
[関連情報] 2010(H22).8.1号No.5
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9. RABQSA 地球環境保全の観点で資格証を電子発行に−RABSQA発表
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マネジメントシステム審査員の認証を含む米国の要員認証機関RABQSAは、11/1より、資格登録証の電子化を始めたと発表した。
◆登録証はeメールで添付文書として送付され、別途、紙の身分証明書が郵送される。
◆希望する人には紙の登録証を発行する。
◆RABQSAは、社会的責任に取組む経営公約に基づき、紙使用量削減で環境負荷を低減するため、電子サービスをさらに拡大する予定。
RABQSA News Releases and Items
<http://www.rabqsa.com/docs/bulletin/bulletin00137.pdf>
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10. 米国国家経営品質賞の消滅の危機−ASQ発表
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米国上院予算委員会は11月、従来の審議経過の通り米国国家経営品質賞(ボルドリッジ賞)への資金供出を織り込まないまま2012年度予算を可決したことを、ASQ(米国品質協会*)が11/11に発表した。これのボルドリッジ賞への影響についてのこれまでの各種報道をまとめると次の通り。
◆2011年度のボルドリッジ賞の運営は、政府予算と民間のマルコムボルドリッジ国家経営品質賞基金からの資金で成り立っていた。
◆政府からの資金が入らなくとも2012年度は基金だけで運営可能だが、何年ももたない。
(ASQ: Headline)
<http://asq.org/blog/2011/11/update-on-baldrige-performance-excellence-program/>
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11. 岐路に立つ米国製造業の競争力−Quality Digest誌
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世界的経営コンサルタント会社Booz & Co.社は、米国のウェブ品質情報誌Quality Digestに9/9付で、ミシガン州の大学と共同で行った調査結果を報告している。概要は次の通り。
◆調査は業種別の競争力の分析と200人の経営者、専門家の意見聴取に依った。
◆米国製造業は今日、繁栄して経済回復に貢献するか、又は、二度と復活できない状態に落ちていくかの瀬戸際にある。
◆今日国内で消費される製品の75%が米国製であり、もし経済界と政府が正しい行動をとればこの数値は数年で95%に達するが、何もしなければ40%に低下する。
◆全体として製造業の雇用の50%と付加価値の50%が危機に曝されている。
◆これは主として製造業を海外に追い出す圧力の存在が原因である。
◆労賃はこの圧力を生む大きな要素ではなく、大きな要素としては中国などの国と比較しての法規制及び製造に係わる教育と専門性の地位の低下である。
◆製造業には労賃や為替は大きな要素でなく、必要なのは製造業を支援する状態を創造するのに挑戦することである。
(Quality Digest: Quality Insider,News, 09/092011)
<http://www.qualitydigest.com/inside/quality-insider-news/us-manufacturing-
competitiveness-critical-crossroads.html>
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12. 改正RoHSが欧州議会、欧州理事会で承認−環境情報誌
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米国の環境専門家用ウェブ情報誌 Environmental Expertは環境と労働安全コンサルティング会社ENHESAの発表を引用して、3年間の議論を経て改正RoHSが遂に議会を通過し、承認されたと報じている。これは前号(2011(H23).9.1号 No.8)と同じ情報であるが、伝える主体の違いで内容がこちらの方が詳しい。伝えられる改正点の概要は次の通り。
◆改正でも規制物質は変わらず、改正は規制対象の拡大であり、対象電気電子装置(EEE)の範囲を現在の8種から段階的に拡大し2019年にはすべてのEEEを規制対象にするもの。
◆最大の変更は規制対象EEE分類に、全種類のEEEと定義される第11分類を追加し、これも2019年に規制対象とするということ。
◆第11分類は実質的に、現在の10の分類に含まれていないが、将来の技術革新で生まれてくるかもしれない新規な種類のEEEのことを指す。
◆さらにEEEの定義が変更され、電流又は電磁界に依存する装置から電気電子部品を持つすべての装置に拡がる。
(Environmental Expert:Nov.14,2011)
<http://www.environmental-expert.com>
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13. IEA、世界は回復できない気候変化に向かっていると警告−英国紙
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英国の新聞Guardian紙は11/9、IEA(国際エネルギー機関)の今年の「世界エネルギー概観*」について署名入り記事で報じている。IEA警告に関する要旨は次の通り。
◆世界がこれまで通りに発電所や高エネルギー消費工場や非効率ビルディングを建設し続けるなら、5年以内に温暖化を安全な水準に留めておくことが出来なくなり、もはや気候変動と戦うことが不可能になる。
◆温暖化を2℃以内に留めることが安全限界であり、このためには大気中のCO濃度を450ppm以下に留めておかなければならない。
◆現在のCO濃度は390ppmであり、この差は2017年にはゼロになる。
(Guardian: 09 Nov. 2011)
<http://www.guardian.co.uk/>
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14. IPCCのeメール漏出で気候変動科学の欺瞞が明るみに−ウェブ情報誌
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米国のウェブ情報誌 PR Newswireは11/23、IPCC(気候変動政府間パネル)批判の論陣を張るNPO組織CFACTの主張を伝えている。IPCC批判の部分の概要は次の通り。
◆CFACTはIPCC関係科学者のeメールシステムClimategate 2.0 のeメールを入手した。
◆eメールは、偏狭な集団の気候変動科学者達が主義主張のために創作した地球温暖化物語を損なう異説を批判し、情報を隠蔽するなど、科学より自己弁護を優先させることを共同して行っているという衝撃的な事実の暴露を含んでいる。
◆これらeメールの公開は、米国と世界経済の成長し続ける分野への影響力を強めたいが故に気候変動の恐怖を過大に言いふらす警告者達には大きな打撃となろう。
◆気候変動の誤った認識による炭酸ガス排出削減の様々な政策、枠組みが、欧州では経済に大混乱を招き、米国では何十万人の雇用が失われるなど、世界経済への大きな脅威となっている。
(Environmental Expert: PR Newswire, Nov.23, 2011)
<http://www.environmental-expert.com>
[関連情報] 2010(H22).3.1号No.6
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記事は情報を編集者の視点で読み解いたものです。情報の詳細、発信者の意図
は原情報をお読み下さい。編集者は、読者の本記事の使用による如何なる結果
にも責任を負いません。 - *印の固有名詞は編集者の和訳 -
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■■■■■ [ウェブサイト:MS 実務の視点]新着情報 (9〜11月) ■■■■■
http://www.ms-jitsumu.com
★ 論評 我田引水
98. 普及してはならない ISO50001−地球環境保全取組み逆行の危険(10/7)
99.認証取得のために不要な業務や形式を押しつけられない方法(10/17)
★ ISO9001/14001 誤った取組み
51. 必要があってはならない文書の定期見直し(11/6)
★ 実務の視点による ISO9001の解説
23. 5.4.2項 品質マネジメントシステムの計画(10/20)
★ ISO9001/14001 規格の論理
3. 校正(9/12)
4. 内部監査(9/29)
★ 認証業界よもやま話
8. 認証業界、天気晴朗のようでも波高し−バブル崩壊真っ只中(9/7)
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